第9回 ほめることが、へこたれない大人に

今月のテーマは、<ほめることが、へこたれない大人に>についてです。

配信年月:2017年6月

1. ほめることが、へこたれない大人に

子供時代に親や先生、近所の人に多く褒められた人は、へこたれない力や自己肯定感が高い大人に成長するとの調査結果が、国立青少年教育振興機構から発表されました。へこたれない力とは、「厳しく叱られてもくじけない」「失敗してもあきらめずにもう一度挑戦できる」などの項目です。

5,000人の大人に、子どもの頃を振り返ってもらい、ほめられたことが多いか少ないか、また叱られたことが多いか少ないかを答えてもらいました。その答えの組み合わせで5,000人を4グループに分け、へこたれない力や自己肯定感との関係を調べた結果、子供時代に親にほめられたり、叱られたりする経験の多かった人の35.4%が、ほめられたことは多いが叱られたことは少ない人の30.9%が、へこたれない力が強い人となりました。一方、褒められたことが少なく、叱られたことが多い人の20.1%、いずれの経験も少ない人の10.3%がへこたれない力が強い人となりました。

子育ては、叱って育てるよりは、ほめて育てることが、へこたれない子につながることが示されました。しかし、3, 4歳のお子さんに、ついつい、ほめるより叱ってしまうことが多くなってしまいがちではないでしょうか?

参考HP 褒めた子、へこたれない大人に=叱るより効果的-青少年機構

http://www.jiji.com/jc/article?k=2017042501181&g=soc

2. 声かけ変換表を参考に

子どもが産まれたときから親となりますが、子どもにどういう接し方が良いのか、義務教育では学びません。子どもと一緒にいると、しつけが必要と思い叱りますが、逆に「そこまで叱らなくてもよかったのに」と自己嫌悪する方もいるのではないでしょうか。そこで、子育て奮闘中の母親が、こういうふうに声かけを変えると、子どもとの接し方が少し楽になる声かけ変換表を作成されました。いつもの叱り方、怒り方を見直してみるのはいかがでしょうか?

具体例

うるさい! 声を「これくらい」にしてくれる?
走るな! 歩こうね
何やっているのッ!バカタレ! さすが、天才! 一緒に片づけよっか。
しつこい! ママ、だんだん腹がたってきたよ
(こぼしたら)拾って ニンジン逃げた!捕まえてくれる?
ほらぁ!お友だち待っているでしょ!? あと何回数えたら替われそう?

また、子どもさんの短所を長所に思える凹凸変換表もあります。

短所 長所
こだわりが強い 意思が強い、粘り強い
心配性 細部に気がつく、繊細で優しい
空気が読めない 実行力がある、メンタルが強い
うっかり屋 親しみやすい、ほっておけない
片づけられない 発想力が豊か、クリエイティブ

参考HP 楽々かあさんのアイデア支援ツールと楽々工夫 接し方のコツ

http://www.rakurakumom.com/tools-share

3. 吃音のまめ知識

もしお子さんが、ことばを軽く繰り返したり、言いづらそうにしているときは、お子さんにかかることばについての負担が大きすぎる状態かもしれません。3~4歳はまだまだ言葉を発達させる途中の段階です。話す量、話す早さ、知っていることばの数、文章を作る能力、どれもまだ大人には及びません。話す量、話す早さをお子さんに合わせ、簡単なことばで、わかりやすく短い文で話しかけると、お子さんも楽に話せることがあります。そして、お子さんが話しているときにしっかり聞くことも大切です。このように大人の話しかけや聞き方を調整する方法は、吃音のお子さんを支援するときに使う方法の1つです。

文責:菊池良和(研究分担者, 九州大学)

酒井奈緒美(研究分担者、国立障害者リハビリテーションセンター)

AMED研究「発達性吃音の最新療治法の開発と実践に基づいたガイドライン作成」

研究代表 国立障害者リハビリテーションセンター 森 浩一

mori-koichi@rehab.go.jp