A06-3-3

(5) 様々な対応のしかたがあります: 本人の希望を聞きましょう

最低限のところをまとめると、吃る症状(体が動いたり、呼吸が目立つようなことも含みます)に注目せずに、内容を聞いて、それに応答する、ことばが出てこない場合には原則としては、言えるまでゆったりとした雰囲気で待つ、ということになります。その上で、小学生以上なら本人の希望に合わせて個別の対応をするということになります。「原則として」というのは、人によっては長い時間ことばが出ないことがありますので、その場合は書いて伝えるなどの方法もありうるかもしれません。対応がわからなくなったら、本人にどうすればいいか、(できればあまり目立たないように)聞いて下さい。勝手に決めてしまうと、本人の思いとずれることがあります。

 

以上、まとめますと、吃音のある方々に対し、周囲ができることは、吃音について正しく理解し、知識を持つこと、そして吃音のある方と近しい関係にある場合は、吃音についてオープンに話し(どのように対応して欲しいかも含めて)、吃音を特別視することなく接するのがよいと考えます。

 

参考文献
  1. 廣島忍、堀彰人. 子どもがどもっていると感じたら.吃音の正しい理解と家族支援のために. 大月書店, 2004.
  2. 椎野直弥. 僕は上手にしゃべれない. ポプラ社, 2017.
  3. 北川敬一. 吃音のこと、わかってください: クラスがえ、進学、就職。どもるとき、どうしてきたか. 岩崎書店, 2013.
  4. キャサリン プレストン. 吃音を生きる: 言葉と向き合う私の旅路. 東京書籍, 2014.
  5. 押見修造. 志乃ちゃんは自分の名前が言えない(コミックス) 太田出版, 2012.
  6. 酒井奈緒美、阿栄娜、森浩一.吃音のある成人の日常生活上における困難:面接調査による実態把握. 国立障害者リハビリテーションセンター紀要35号, p.1-12, 2014.
  7. 菊池良和. 吃音のリスクマネジメント. 学苑社. 2014.

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